自分が退職した理由 その4/4

分かれ道

自分が退職した理由と経緯を、
会社に入社してから順を追って紹介していこうと思います。
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長い前置きがありましたが、いよいよ最終章です。
私が退職した理由はここではっきりとします。

ただし、ここからは私の家族関係の、
ちょっと気持よくない話が交じります。

実家からの一本の電話

労働環境は相変わらずでしたが、
ロードバイクを始めて順調な私生活を送っていたある日。
母から、その電話は掛かってきました。

「ごめん、もう無理・・・。」

ここで少し私の家族について説明します。

実家は県外の田舎の自営業。
従業員がパートの方を含めて十数人の、
典型的な地方の零細企業です。

家族構成は両親と、長男の私を含めた子供4人。

決して円満な家庭とは言えず、
私が実家を出る前から両親の関係は良くありませんでした。

そういった環境から一人、また一人と子供が実家から出て行く事で両親の溝は深まっていき、
耐え切れなくなった母親が離婚を決意した。

そんな内容の電話でした。
(この頃、更年期の症状でしょうか。母の精神状態も被害妄想が強くなり、正常な状態とは言えませんでした。)

これまで長男としての責務を放棄していた自分でしたが、
さすがに責任を感じて、祖父母や親戚を含めた家族会議を開くために、
入社して初めて実家へ帰省。

紆余曲折ありましたが、
最終的に両親は離婚することに決まります。

このきっかけを経て、「退職」という文字が私の頭に浮かび始めます。
しかしそれが決定的になったのは、
それからおよそ半年が経過したある日のこと。

一難去ってまた一難とは、よく言ったものです

両親の離婚が決定してから、およそ半年後。

このころ私は漠然と、
「退職して実家に戻ったほうが、親孝行なのではないだろうか。長男だし。。。」
などど考えてはいましたが、特に何も実行に移さずに日々を過ごしていました。

そんなある日。また実家から電話が。

ものすごく嫌な予感がしつつ電話を取ってみると、
今度は実家に唯一残っていた弟が、発狂したと言うではありませんか。
(いろいろな状況をまとめて「発狂」という言葉にしていますが、実際にはほんとにいろんなことが起こっていました。。。)

そして飛ぶように地方に戻って私が見たものは、
精神病院で折り紙を折る、私の弟の姿でした。

衝撃でした。本当に。。。

弟は少し偏屈な性格ではありましたが、
それでも私の記憶の中では、
精神病院に入るようなことは想像しようもない、一般的な人間でした。

しかし目の前にいるのは、私の姿を見た途端、
例えられないようなものすごい顔をしてブルブルと震えながら
意味不明な言葉を話す、自分の弟。

・・・本当に衝撃でした。

そして、こう思ったのです。
「このまま自分だけが、今のようにのうのうと生活していてはいけない」
「少なくとも、母親と弟の生活が支えられるようになるくらいには、自分が稼がないと・・・」
と。

このきっかけから私は、
これから待ち受ける将来について具体的に考え始めたのです。

私が退職を決意した、その理由

ロードバイクを始めたりなど、自分の私生活はそれなりに充実していました。

職場の方は労働環境は決して良いものではありませんでしたが、
仕事の内容も、ガマンすれば続けれなくはないものでした。

一人で生活する分には、給料もそれなりにありました。
この記事で詳しくまとめています。「退職前の自分の年収と、20代システムエンジニアの平均年収を比較してみた」

しかし、しかしです。
何よりこれから先、今のままで仕事を続けた場合の、10年20年後・・・

その未来を想像すると、
そのあまりの退屈さと、
そのあまりの陳腐さに、
居ても立ってもいられなくなりました。

仕事の内容は、恐らく殆どかわらないでしょう。

元請け会社が作った要求仕様書に沿って、
その内容のずさんさに文句を言いながら設計書を作成し、
下請けさんや部下を使いながらコーディングして、
何回も何回も試験を繰り返し、
バグが出ては頭をひねりながら徹夜して修正して、
深夜コンソールをじっと見つめながらシステムリリースの無事を祈る。

私生活の方も、自由な時間などそれほどなく、
週に2日(悪ければ1日)の休日を楽しみにするだけの生活。

これが、何年も何十年も繰り返される。。。

20代の時点で思い描く自分の将来が、
こんなにしょうもなくていいのか?

この疑問が出てきた時点で、
私は今の会社を退職することを決意します。

ここで私の退職した理由をまとめます。

  1. 両親の離婚による母親の将来の不安。
  2. 弟の生活費と将来の不安。
  3. 労働環境と、退屈さへの不満。

上記3点の問題が、現状はただただサービス残業をしながら、
何のためになるのか分からない、給料の半分は残業代が占める、
そんな仕事を続ける自分に退職を決意させました。

途中でいろいろと省略しましたが、
ここまでが私が現在の会社を退職しようと決意した経緯となります。

PS.
あ、ちなみ現在、弟の方はニートではありますが、
通常の状態に戻って一人暮らしをさせています。

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